はのはのブログ 懐かしき日々

Yahoo!ブログでの2006年6月から2019年6月までの記憶

中山可穂の「マラケシュ心中」を読みました・・・

 
このところ、中山可穂の作品を続けて読んでいます・・・
 
サイゴン・タンゴ・カフェ」につづき「白い薔薇の淵まで」。
女性が女性を狂おしいほど愛し、苦悩する・・・
苦しい恋愛にどんどん惹きこまれていくので夢中で読んでしまい 読み終わるとまた次を・・・中毒かな?
ネットで注文するのがもどかしく 書店で最初にみつけた「マラケシュ心中」を購入しました。
 
 
イメージ 1今回の主人公は歌人
女性ですが この話しの主人公は最後まで女性らしいというより
少年のようなイメージでした。
 
 
男女の恋愛では無いからこその複雑な事情もあるのでしょうけど
愛するひとを手に入れたい、すべてを奪いたいという思いを
烈しくストレートにぶつけ 揺れ動き ボロボロになってしまう。
相手が異性か同性か関係なく 心情に共感して苦しくなるのです。
 
 
なんとなく作者のパターンなのか、今回もヨーロッパを旅することとなりフランス、イタリア、ギリシャへと。
旅の終わりはスペインから船でモロッコに渡り そして サハラ砂漠に・・・
 
以前 村上由佳の「遥かなる水の音」を読んでエキゾチックなモロッコや砂漠のきれいな光景に
消して楽に行ける場所ではないとわかるものの魅了されたのですが、
この本を読んだら わたしはモロッコに行くことは大変だというのを超え、怖いとおもいました。
 
今日1月27日は、満月の夜なのですが・・・
主人公がみた月光に照らされた砂漠の美しさは悲しすぎて、このまま死なせてあげて欲しいとまで
おもってしまったぐらいでした。
あとでいつものようにベランダで満月の光を浴びようとおもっているのですが、
同じ月なのだろうか・・・と みつめてしまうことでしょう。
 
とっても苦しくてつらかったけれど、最後の最後には凄いスピード感とともに終わり
涙があふれてとまりませんでした。
 
そうして 読後のショックのあとの放心状態から焦燥感にかられ、次の作品をもとめてしまう感じです。
まだ続きそう・・・
 
どの作品もよいのですが、
サイゴン・タンゴ・カフェ」と一緒に収められている「現実との三分間」という話。
男女のというか女性が男性をおもう話しなのですが、その女性の心情や行動に自分に近いものを
感じ強く印象に残っています。
 
 
 
今回は何軒か寄った書店で中山可穂の作品がみつからずつい小川真理子さんにいってしまいそうだっのですが、その時の心境としては苦しい恋愛作品を読みたくて・・・でした。
 
 
あ~どっぷりだわ(笑)