はのはのブログ 懐かしき日々

Yahoo!ブログでの2006年6月から2019年6月までの記憶

魅入られて

 
涼をもとめて
 
秘密のちいさな森に歩み入る
 
だんだんと空気が濃くなるにつれ
 
心が静まってくるのがうれしい
 
 
木漏れ日が反射するせせらぎは
 
いつきても どこか同じでどこかが違う
 
サンダルをもどかしく脱ぎすてつつ
 
つまさきからゆっくりと ひたしていく
 
慎重に 慎重に
 
その冷たさは おもわず声がもれるほど
 
 
木漏れ日を 自分自身に感じたくて
 
頭上の木々をみあげ 深く呼吸する
 
 
足もとから 冷たいしびれがじんわりと伝わる
 
やがて 痛みをともなって
 
あきらめの時をうながす
 
 
 
しびれから解き放たれても
 
また足をひたし またしびれていく
 
何度も繰り返しながら
 
せせらぎをみつめ続ける
 
 
 
森を離れるきっかけは
 
いつまでも流れてこなかった